銃夢LastOrder特別企画/新キャラクター編
作品No.218:GARAKUさんの作品
神の手を持つ悪魔
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キャラクターデータ

T.B.ヒュンツアー(博士)と、その研究について。

 通常「10年1万時間」掛かる熟達への道のりを、対象者の脳に直接働きかけ、強制的に学習を行わせることによって、驚異的短時間で「達人」クラスの機甲使いを人工的に作り上げて前線に送り込むことによって、戦局の打開を目指した研究に従事した事で知られる。

 自身もかなりの腕前の機甲術使いで、単に机上の空論を振り回すだけの科学者では無く、自分の頭と身体を使って考える人物であった。

 とりわけ実践に重きを置き、理論の実証の為には人体実験も厭わなかった態度は、生きた時代こそ違うものの、ノヴァ博士に通ずる所がある。

 戦時下における速習システムの構築という彼の研究は、その必要性から「一応の完成」を遂げたとされるが、学習速度に対して、廃人率が二次曲線的に比例して、高まってしまうという根本的な問題の解決までには至らなかった様だ。

 この速習システムの名を「機甲術武技大全」という。

 幾多の先人の血と汗の結晶である、機甲術に関するありとあらゆる技術、奥義、口伝等を、失伝させる事無く全て蓄えたその装置は、当時からすでに批判も多かったが、機甲術全体のレベル向上に大きな貢献を果たした事は、ほぼ間違いないと、考えられている。

 また、ソフト(技術)面だけでなく、ハード(機体)面にも彼の研究は及び、同氏の作品である、「光速」戦闘に特化を果たした機体「ワルキューレ」シリーズは、装着者に対する複雑な脳改造の必要性と、「光速」域での使用に耐えうる素材の開発に莫大な費用が掛かったという、諸所の事情から、全体生産数こそ少なかったものの、様々な仕様が開発され、その実戦での高い戦闘力は、いわば折り紙付きで、機甲術の強さを伝説化させた影の立役者であるとさえいうものがいる程だ。

 見た目こそ標準の機体と大差ないものの、「ワルキューレ」を与えられた術者は誇りを持って、鮮血のように赤いペイントを頬に施し、戦場に赴いたという。

 この両面からのアプローチにより、おとぎ話のなかでしか有り得なかった様な、技の巧みさ、力の強さ、武器の性能などを超越した、確かな「強さ」を誇る「相対すれば、即ち応じ、負けを知らず」といった。

「名人」の領域に達した術者を、記録では10人程度輩出させたと、伝えられている。
管理人コメント
黄金●闘士でもなければ光速はムリかと思いますが(^^;
設定は細部まで凝ってて面白いですね〜。
(ツトム@管理人)
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